Message In A Bottle
#AFOCアドカレ2025
12月3日を担当します、エマです。まず始めにこの企画を立ち上げて、尚且つ「やれるとこまでやろう!」と決意して再び声をかけてくれたはとさんに感謝を。おかげでa flood of circleについて、こうやって綴る機会を得られました。
さて何について話そうか、綴ろうか。予定では私は11月30日にあった後角祭について話すつもりで、今日も仕事をしつつも自分なりに頭の中でプロットを立ててたのですが、それについて話すにはそこまでの想いを綴らないといけないな、と思い至りました。なので今日はそこから。まさかの2本立て!幸い日数はまだまだ余裕があるし、その日数も稼げる!やったぜ!
後角祭はTHE BACK HORN主催の11月の29日30日と2日間に渡って開催されたライブイベント。2日目の対バンでは我らがフラッドがお呼ばれしました。場所は彼らのホームとも言える福島、郡山HipShot Japan。そして私の地元で因縁のライブハウスでもあります。
地元でのライブってそれだけで素敵です。新幹線に乗って東京で渋谷や新宿のライブに行くのは旅行気分で楽しいけど、高揚感を保ったまま自分の部屋の自分のベッドで眠りにつけるってもっと素敵。良い夢見れそうだし、同じ地に大好きなバンドがいた!という事実がそれだけで宝物になるから。それがたとえ年に1回や2回でもね。
でも同時に私にはそれがコンプレックスのひとつでもある。理由は東日本大震災と原発事故の記憶。
当時がどうだったとか事細かにここに書こうとは思わないけど、あの時「もしかしたらこの場所を離れなきゃいけないのかも」「帰ってこれないのかも」「大切な人たちにもう会えなくなるのかも」「死んじゃうのかも」という気持ちで1ヶ月近く過ごしてた体験はきっと一生忘れない。
ネット上で全国の人たちに見捨てられたような気持ちにされたことも、落ち着いた後に行った、当時好きだったアイドルのチャリティライブで同じファンに「クソ被災者」と言われたことも。同じ被災地である宮城と岩手にはたくさんのミュージシャンが震災復興の名の下に来てくれてるのに、原発事故が足枷になって福島には中々足を運んでもらえなかったのも悔しくて悲しかった。
…凄い。今でも思い出して泣きそう。でもとにかく、そんな地であるここ福島に大好きなバンドが、ミュージシャンが。ライブしに来てくれるって特別な出来事なわけです。
そしてもうひとつの因縁。郡山HipShot Japanでのフラッドのライブの動員数。
私が忘れられないのは2018年の『Tour - Here Is My Freedom -』のここでのライブ。このツアーは半分が対バンツアーとなっていて、郡山では八十八ヶ所巡礼だった。そして信じられないほどのガラッガラのライブだった。
大袈裟に言ってるわけじゃない。本当にガラッガラだったのです。前とか後ろとか真ん中とか無い。どこにいても最早同じ距離感。ポジティヴに言えば踊り放題。フロアはあなたの物!自由に踊ろう!亮介だってほら、降りてきたし!巡礼に至ってはスピーカーの鉄柵に上って歌ってるし!なんて楽しい日曜日の夜!
https://youtu.be/xDaexDrcVWs?si=SO6EPV6dKAsg30gc
私には衝撃だった。スピッツ主催のロックのほそ道出演を経て、久しぶりに地元で演るフラッドのライブに来たらこんな閑散としたものだったんだから。最新作『a flood of circle』のアルバムも最高にカッコいい出来でライブ自体もこんなにカッコいいのに?まさか。でも現実だった。
そしてそれから5年の間、コロナ禍もあってフラッドの郡山HipShot Japanへの再訪は無かった。
因みに『Tour 伝説の夜を君と』ではバンドでの来訪こそ無かったけど、亮介はソロで来ていた。それもまあガラッガラだったけど、コロナで一度延期になったことで振替になったライブだったし、何よりAnlyちゃんもいてガラガラならそれはもう仕方ない。
そしてその時、HipShot Japanの名物オーナーのボスに言われたことをMCで亮介はこう話してた。
「ここ久しぶりなんです。来たの。そしたらボスに「裏切り者!」って笑」
ボスのこの一言が効いたのかは知らないけど『Tour 花降る空に不滅の歌を』では久々のツアー入りした郡山HipShot Japan。私は代々木フリーライブで貰ったツアー告知のフライヤーにこの文字を見つけた時、嬉しくて泣いたのを憶えている。
そんな『Tour 花降る空に不滅の歌を』のHipShot Japanでのライブは『Tour - Here Is My Freedom -』の時より格段に人が増えていた。でもまだ満員では無いし、チケットも完売していない。亮介もこの時のブログで「チケットを売るってムズイ」みたいなことを書いていた。
なので2024年から今年6月まであった『Tour WILD BUNNY BLUES/野うさぎのブルース』での郡山でのライブは今までで一番の動員を!目指せ完売!と思い、Twitterで事あるごとに私は「皆んな来て!」と呼びかけていた。その前のいわき野外音楽堂であったライブの時から「東北民とってもシャイなので一緒に盛り上げてあげる!ぐらいの気持ちで来て欲しいのです…」とかも言っていたけど、この時のライブはそれ以上の気持ちで呼びかけていた。
武道館を見据えたツアーであることは勿論、野うさぎちゃんの半分はここ福島で作られたアルバムだったから。
先に綴ったとおり、ライブに来てくれるだけで素敵なことなのに、大好きなバンドがアルバムをこの地で作ったというのは、それはもう言葉に出来ないほどの喜びなのです。特別な意味や選択は無かったとしても、このアルバム『WILD BUNNY BLUES/野うさぎのブルース』の半分が生まれたのはここ福島のお山であることは変わりません。こんなこと、震災・原発事故後の時には考えられなかったこと。
結果を言うと、チケット完売はしなかったし、まだフロアに余裕があったライブだった。でも間違いなく『Here Is…』よりも『花降る…』よりも人は増えていたライブだった。ありがたいことに「行くよ」と声をかけてくれた方たちもいたし、私に気遣ってくれただけかもだけど、フォロワーさんの中には「過去イチカッコ良かった」とTwitterで言ってくれる人もいて、それぐらい良いライブになった。
亮介はブログでフロアお散歩中の写真に「俺らの道」と付けていた。
だいぶ長くなったけど、私が福島で、郡山HipShot Japanでのライブに、鬱陶しいほどの激重感情を持っていることは分かっていただけたかな、と思います。故に私の夢はこのHipShot Japanでのフラッドのライブをぎゅうぎゅうにしたい!です。
『Here Is…』の後にUNISON SQUARE GARDENの『Tour MODE MOOD MODE』で同場所に来た時のぎゅうぎゅうさと(ぎゅうぎゅうすぎて入り切らず私は入り口でほぼ姿を見ることも出来ずに終わった)、待機中に前にいた男の子2人が「あの曲演るかな!?」「ヤバい、同じ空気吸ってるとか…!」みたいなかわいい会話を、フラッドのライブでも味わいたいし、他の人にも味わって欲しい。亮介にもなべちゃんにもヒサヨちゃんにもテツくんにも。勿論、このブログをここまで読んでくれたあなたにも。
「(アコギを鳴らして)凄いでしょ?アコギでこんなデカい音出させてくれるとこ無い笑」
来年2月15日、そんな郡山HipShot Japanで皆さんをお待ちしています。
♦︎ 武道館で聴きたい曲
『WILD BUNNY BLUES/野うさぎのブルース』

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